フジテレビのアベフトシ一周忌SPは見ませんでした。
深夜なので寝ていました。



一年前、アベさんがいなくなった日もツイッターをしていたし、はてなダイアリーで日記を書いた。
その日のことは覚えている。
急すぎて悲しいよりも呆然として、「意味がわからない」って書いた記憶がある。
一年経った実感はない。
ライブでのアベフトシを生で一度も見たことがない私には、いなくなった実感すら未だにないのだ。



アベさんはKOOLOGI以降あまり表に出てこなかったけど、
それでもあの人がいつかでかいステージでまたギターを弾く日は来るって、
何の疑いもなく無根拠に信じていたのだ。
周りがほっとくわけないだろう、って。



ミッシェルは解散したけど、終わっても消えてもいないとずっと思っていた。
なんとなくそう思っていた。
でもそれが一年前に、完全に「ああ、ミッシェルが消えた」と思った。
ミッシェルは4人のバンドだ。
でも、アベフトシこそがあのバンドの核だったように思う。
だからツェッペリンみたいに代わりを立てる再結成は、無い気がしてる。



去年以降のミッシェル関係の動きを見てると、
関係者諸氏の、「忘れてたまるか」「風化なんかさせるか」的な気迫を感じる気がする。




そして私はミッシェルのライブDVDボックスを一枚も見ていないのである。
ベストに付いてるDVDでさえも。
実感してしまうのが怖いのだと思う。
いや、実感してしまうのが、というよりは。
悔しくてたまらなくなりそうだから。


一年前のあの日、何も感じなかった、と書いた。
でもその後に感じたのは、どうしようもない悔しさだった。
「何でだよ」って。
「ふざけんなどうしてだ」って。
「これからだったろ?」って。
その時だけは本当にもう、どうしようもなく悔しかったのだ。




そして今もぼんやりと、実感がないまま。
写真を見ても、何も感じない。
だけど、ライブDVDだけは見られないでいる。





アベフトシが偶然繋いだ縁が、今でも私を音楽好きでいさせてくれている。
それから、アベフトシの佇まいやスタンスや潔さは、私が夢を見たバンドマンそのものなのだ。
粉々になった私のバンドに対する信頼、
それでも唯一心から信頼を寄せることが出来たバンドは、
そんなアベさんとあの三人がいるミッシェルだけだったよ。
音楽とバンドの間に嘘が無い、そんなバンドだったと、今も信じている。